Tuesday, February 06, 2007

条件

 最近、不思議に思う。毎日出会うたくさんの人たちの中で、すごく仲が良くなる人がいるのはなんでだろう。
 すぐに仲良くならないまでも、この人ならきっと気が合うと確信してしまう人。僕の世界に住んでくれそうな人。

 ジョジョの台詞をさらっと言っても受け答えてくれるとか、ご飯の趣味があうとか、お酒がごいごい飲めるとか、歳が近いとか、セクシャリティが同じとか、神様の話とかトンデモ話ができるとか。僕が好きな作家が好きとか。顔や服の趣味が割と近いとか。

 「同じ匂いがする」なんて言葉は、その人の持つ生き方そのもの(まだ知らないその人の人間性、その人の中にある神性のようなもの)を、自分の感覚に落とし込んで判断してしまっているような気がして、なんだか不遜な気がする。仲良くなる人たちに、僕は自分の中に見出したかったものを探しているんじゃないか、と。 

 安堵感を覚え、なにかをたしかにその人と共有した、と思う気持ちは他のものとは代え難いあたたかい気持ちだ。仲間がいるということは、ものすごく力強い事実だ。しかし、連帯の安寧さはきっと僕を堕落させる。異質なもの、自分らしくないものに絶えず触れておかねば。孤独で静かに自分を研ぎすませねば。

 荒野をともに歩くためにあるのだ。